*医療制度 豆知識*松山余戸店2015.04.07
「自由診療」という言葉をお聞きになったことはありますか?
医療には「保険がきく」ものと「保険がきかない」ものがあります。
保険がきくもの(保険診療)
健康保険でまかなえるため、私たちの負担は少なくてすみます。
保険がきかないもの(自由診療)
歯の矯正、美容整形など、保険のきかないものは全額私たちの負担になってしまいますので高額になりがちです。
そして、1つの病気の治療に保険診療と自由診療を併用するものを「混合診療」と言います。
でも、現在の日本では基本的に「混合診療」は認められていません。
ですから、もし1つの病気に健康保険のきく診療と自由診療が混在した場合、自由診療の割合がたとえわずかであったとしても、すべてが自由診療とみなされて全額を負担しなければならないのです。
私の知り合いも、癌で入院したときに最新の治療を紹介されました。
自由診療の為、この治療費が約200万円ほど がん保険に加入していましたので、これだけなら何とか払えるかも・・と考えたようですが、
もしそうしたときには初診にさかのぼって、入院費や検査費などすべてが全額自己負担になるため、かなり高額になります。
もちろん、保険適用外のため、高額療養費制度も適用されません。
結局は、その最新の治療はあきらめざるをえなかったようです。
ちなみに、こういった治療は先進医療にも認定されていないため 民間の医療保険の「先進医療特約」を使うこともできません。
こうなると、なぜ「混合診療」が認められないの? と思ってしまいますよね
でも、これにもきちんと理由があるのです。
1つは、混合診療が認められれば
お金持ちばかりが高度な医療を受けることができる、という不平等が生じます。
これを防いで、平等な医療を保障するということです。
もう1つは、
最新の治療ということで、安全性や有効性が確保されていないような医療行為が蔓延するかもしれません。
それを防ぐためという理由からです。
ただ、最近ではこの「混合診療の解禁」が言われるようになってきました。
続きは、また書きます。